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割増賃金を抑える方法はある?👍

月60時間超の残業に発生する割増賃金をおさらい

60時間以上の残業代について、中小企業含むすべての企業において50%以上の割増賃金が適応されています。
深夜残業については、60時間を超える残業が深夜(22:00~5:00)の時間帯に発生した場合は、深夜割増賃金率25%以上と時間外割増賃金率50%以上が加算され、合計75%以上の割増賃金が適用されます。

また、1カ月60時間の残業の算定には、法定休日(例えば日曜日)に行った労働は含まれませんが、それ以外の休日(例えば土曜日)に行った法定時間外労働は含まれます。
尚、法定休日について、企業は従業員に対して1週間に1日または4週間に4回の休日を与える必要があります。
法定休日に働いた場合、企業は35%以上の割増賃金を支払う義務があります。週休二日制を採用している企業では、日曜日を「法定休日」、土曜日を「法定外休日」とすることが一般的です。

前述した通り、法定休日の労働時間は1か月の60時間残業の算定には含まれません。これは従業員の認識や給与計算の混乱を引き起こす可能性があるため、きちんと説明しましょう。

割増賃金を引き上げる代わりに有給休暇を付与することも可能

 

一方で、改正からしばらく経って、割増賃金がかさんでいる企業も多いのではないでしょうか。
例えば、1カ月60時間を超える残業を行った従業員の健康を確保し、企業としても割増賃金を抑えるための方法として、引上げ分の割増賃金の代わりに有給休暇(代替休暇)を付与することが可能です。
従業員のワークライフバランスを実現し、割増賃金にかかるコストの抑制にもつながるため、未導入の場合にはこの機会に検討してみてもよいかもしれません。

尚、この代替休暇制度を導入するためには、過半数組合、または、過半数の代表者との間で労使協定を結ぶ必要があります。
ただ、この労使協定は、代替休暇の取得を従業員に義務づけるものではありません。実際に代替休暇を取得するかどうかは従業員の意思に基づきますので、その点についてはご注意ください。

●労使協定で定める事項
①代替休暇の時間数の具体的な算定方法
例:代替休暇時間=(1カ月の残業時間-60時間)×換算率
※換算率の具体的な算定方法は、労使協定で定めます

②代替休暇の単位
1日または半日

③代替休暇を与えることができる期間
例:法定時間外労働が1カ月60時間を超えた月の末日の翌日から2カ月間以内

④代替休暇の取得日の決定方法、割増賃金の支払日
トラブル防止の観点から、労使で定めておきましょう

労働時間の削減や年次有給休暇の促進に向けた環境整備に取り組む中小企業に対して、費用の一部を助成する制度があります。
こうした国の支援なども視野に入れて、従業員のワークライフバランス実現に取り組みましょう。
厚生労働省 助成金のご案内
https://hatarakikatakaikaku.mhlw.go.jp/subsidy.html

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