三大都市圏(首都圏・東海・関西)における8月度のアルバイト・パート募集時平均時給は、前年同月より34円増加の1,190円(増減率+2.9%)でした。職種別に見ると、「販売・サービス系」で2カ月連続過去最高額※を更新、「フード系」と「製造・物流・清掃系」は過去2番目の高さでした(※2018年3月度以降の集計データによる)。
「フード系」では、人材が不足しがちな時間帯の募集を強化するため、7~8時などの勤務に早朝手当を支給する求人や、接客対応ができる外国人の採用を強化するため、必要とする日本語レベルを記載する求人、即戦力となる経験者を採用するために、賃金を上乗せする求人などさまざまな工夫が見られました。特に、アルバイト・パートだからといって一律の時給にするのではなく、個人の能力や経験に合わせて時給設定をする求人が見られるようになりました。個人の能力や経験に応じた募集を行うことは、即戦力が集まりやすくなり、自身の能力や経験が評価されていると自覚できるため、その後の定着にもつながるのではないでしょうか。
10月には最低賃金改定に加え、社会保険の適用拡大も控えています。扶養内で働きたい人が就業調整を行う可能性があり(2022年10月社会保険適用拡大に関する調査【詳細版】参照)、より人材不足に影響を及ぼすかもしれません。一方で、これを機会に働く時間を増やしたい、できることを増やしたいと考える人もいる
【三大都市圏・全体】
前年同月より34円増加、前月より5円増加
〇三大都市圏の平均時給は 1,190円(前年同月1,156円、前月1,185円)
● 全体:前年同月より34円増加(増減率+2.9%)、前月より5円増加(同+0.4%)
● 職種別前年同月比:「販売・サービス系」(増減額+43円、増減率+3.8%)など全職種でプラス
● 職種別前月比:「専門職系」(増減額+32円、増減率+2.4%)など4職種でプラス
【三大都市圏・エリア別】
前年同月比・前月比、首都圏・東海・関西ともにプラス
○首都圏の平均時給は 1,226円(前年同月1,196円、前月1,220円)
● 全体:前年同月より30円増加(増減率+2.5%)、前月より6円増加(同+0.5%)
● 職種別前年同月比:「販売・サービス系」(増減額+46円、増減率+4.0%)など全職種でプラス
● 職種別前月比:「専門職系」(増減額+22円、増減率+1.6%)など4職種でプラス
○東海の平均時給は 1,121円(前年同月1,074円、前月1,115円)
● 全体:前年同月より47円増加(増減率+4.4%)、前月より6円増加(同+0.5%)
● 職種別前年同月比:「専門職系」(増減額+108円、増減率+8.8%)など全職種でプラス
● 職種別前月比:「専門職系」(増減額+46円、増減率+3.6%)など5職種でプラス
○関西の平均時給は 1,151円(前年同月1,120円、前月1,148円)
● 全体:前年同月より31円増加(増減率+2.8%)、前月より3円増加(同+0.3%)
● 職種別前年同月比:「事務系」(増減額+53円、増減率+4.5%)など全職種でプラス
● 職種別前月比:「専門職系」(増減額+48円、増減率+3.7%)など3職種でプラス